ニューヨーク・ヤンキースのエース田中将大投手は、2016年も安定感のあるピッチングを続け、
前回(日本では、7/23)もサンフランシスコ・ジャイアンツを相手に勝ち負けはつきませんでしたが、6回無失点と好投しました。
これで、後半戦2試合連続のクオリティ・スタートとなりました。
(クオリティ・スタートとは、先発投手が6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内に抑えたことをいいます。)
しかも、中4での結果が思わしくない状況での6回無失点だったので、いつも以上にうれしかったです。
そして、今田中将大投手と言えば、全米を驚愕させる魔球を投げたことで、その魔球について大きな話題となっています。
私もその魔球というボールを見た際には、「おっ」って思いました。
そこで、その魔球はどんな変化をするのか、何と呼ばれているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしたいと思います。
田中将大投手の魔球とは?
皆さんご存知の方もおられると思いますが、田中将大投手は、メジャーに行ってから、実は魔球と呼ばれるボールを投げていました。
それは、伝家の宝刀の「スプリット」です。
ではスプリットとは、どんな変化?と思われた方もいるので、ご説明しますと、
ストレートの軌道とスピードで、バッターの手元で急にブレーキをかけるように「ストンっ」と落ちるボールです。
動画引用元:maria coney https://youtu.be/Djgn3DO9vZU
ボストン・レッドソックスの上原浩治投手もスプリットを決め球としています。
上原投手の場合は、ストレートとスプリットのスピードほとんど差がなく、投げるフォームもほぼ同じなので、
バッターはかなり苦戦しています。
そして、その魔球とされるスプリット以外に全米を驚愕させる新たな魔球を田中将大投手は投げました。
その魔球を投げた日は、2016年7月17日。
相手は、ボストン・レッドソックス。
バッターは、9番の左バッター、ホルト選手の時に、その魔球が投じられました。
ボールの軌道は、ホルト選手のインコースからアウトコースに大きく曲がりました。
まるで左ピッチャーが横滑りのスライダーを左バッターのインコースからアウトコースに投げたかのように大きく曲がりました。
動画引用元:プロ野球インフォメーション https://youtu.be/337d6xlm_MU
キャッチャーはなんとか、かろうじてボールをキャッチしたものの、ホルト選手、キャッチャーともビックリしていたくらいの魔球でした。
実は、そのボールを日本では、
高速シンカーと呼んだり、
フロントドアのツーシームと呼んだりしています。
ただ、この魔球を現地では「リバース・スライダー」とも実況で呼んでいたそうです。
また、キレがあまりにも凄すぎて、「異次元の変化」ということで、メジャーの公式動画サイト「Cat4」で取り上げられたそうです。
では、なぜこのような魔球が生まれたのかが、次は気になると思います。
それは、おそらくですが、人差し指のかかり具合があまりにも良すぎて、予想以上にシュートしたのではないかなって思います。
本人自身は、今までメジャーでフロントドアのツーシームは、投げていますし、おそらく魔球とまでは思っていないかもしれませんが、これからは意図的に真ん中付近から、ボールになるフロントドアのツーシームを効果的に使ってくるかもしれません。
今までは、スライダーとスプリットに頼り過ぎていた面もありますし、レンジャースのダルビッシュ有投手と同じで、常に研究を重ね続けている田中将大投手は、相手の研究の上を行く研究は、やはり凄いですね。
バッターに新たな魔球があると思われるだけで、心理的にも田中将大投手が優位にピッチングができるハズなので、メジャーで大きく取り上げられて、田中将大投手的にはラッキーだったかもしれません。
今後は「スプリット」と「リバース・スライダー」の2つの魔球を武器にもっと好投を見せてほしいですね。
田中将大投手のリバース・スライダーに、ぜひご注目下さい。